森の中では植物が繁茂し、枯葉や枯れ枝が積もり、無数の微生物(菌・細菌を含む)の営みによりそれらが分解され栄養豊かな土壌が作られます。いとう農園では、このような自然の営み、その結果作られる豊かな土壌のみが「美味しいいちご」を作ると信じています。しかし、実際に栽培する畑は草木のない裸地状態で、豊かな土壌を育む土の中の微生物の活動も限定的です。そのため、いとう農園の畑ではあえて何トンもの木片や枯葉を入れ、森に近い環境を人工的に作っています。これにより、微生物の働きが活発になり、その結果豊かな土壌が作られ、「美味しいいちご」作りが可能になります。
また、いとう農園は、化学合成肥料、化学合成農薬を使いません。これは(1)お客様に安心・安全な商品をお届けする、ためだけではなく(2)畑や土の中の豊かな生物相のバランスを崩したくない、ためです。これらは人間にとって極めて都合の良いもので、収穫量の増大や労働の軽減には欠かせないと考えられています。しかしこれらは確実に自然界に悪影響を与えており、現実に土壌の劣化などが多くの圃場で発生しています。自然の摂理を受け入れながらいちごを栽培していくことは本当に大変ですが、すべては「美味しいいちご」のためです。